sakaname’s blog

日頃のランニングやサイクリング、トレーニングをメインに、今読んでる本の事など綴ります。

#207 レースアクロスアメリカ再考-1

表彰式でスピーチ、英語。

表彰式でスピーチ、英語。

神が7日目に安息日をおいたのが(宗教的な理由があるにしても)、人間の理にかなっていると実感することになったのは、1996年のレースアクロスアメリカ。人の生命活動は、他の命を取り込むことで成り立っているので(つまり食べて身になる)、その流れが追いつかなくなるのが丁度7日目にやってくる。食べても身につかない。自分の身体を削っていく感じ。そこまで心身を使い切ることで、安息日の意味がわかった気がした(本来の意味は別にして)。そうなった時に何が食べたいかというと、即物的に「肉」でした。自分の場合は。

深夜のガソリンスタンドで給油中、わらわら集まって来て記念撮影。多分ジョージア州

深夜のガソリンスタンドで給油中、わらわら集まって来て記念撮影。多分ジョージア州
(文面内容とは関係ありません)

フィニッシュライン!

フィニッシュライン!(写真の日付は間違い)

ランニングの6日間走もそんな意味があるのかと思う(まだ経験していないので想像)

RAAM(レースアクロスアメリカ:アメリカ大陸横断自転車レース)では、そんなことを思いながら、自転車漕いでいたのでした。

自転車を漕ぎながら、あるいは走りながら「何を」考えているのですか?という質問をよく受けるので、時々「何を」考えていたのか思い出したりしています。

もう一つ良く聞かれるのは、「なぜ」そんなことをやるのですか?なんだけれど、答えは「やりたいから」しか思い浮かばないのです。

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#206 なるべく自然に

近隣の集合住宅にお住まいの方々対象の運動教室、2月に続き2回目終了。

自分より先輩の人たち相手、しかも普段運動してる人は少数派。この先輩達に運動習慣をつけてもらうにはどうしようかと考えました。

とりあえず、今日やることに意義があるので、明日はまた明日考えようと、ゆるい感じでお話しさせてもらいました。三日坊主で全然構わないし、三日続いたら、自分を褒めて下さいねーって感じで進めました。

 

やったこと。

壁に背中付けて立つ姿勢チェック。これを運動前と後にしてもらい、運動の効果を確認。最初、壁に頭がつかなかった方も付くようになりました。

運動は座って出来る足指の動き改善、つま先の上げ下げ。続いては、立ち上がってのヒールレイズ。王道のスクワットを様々なバリエーションでやりました。

上半身と体幹はお馴染みのプッシュアップ、腕立て伏せです。これもバリエーションを沢山紹介して、やれることからやってもらいます。

肩周りは、寝転んでの腕のローテーション。仰向けと横向きの2パターンです。

そんなこんなで小1時間、姿勢チェックで終了。

 

2ヶ月に1回のことですが、やらないとゼロのまま。やれば少し積み上がります。一つでも良いので、うちに持って帰って続けてみて下さい、と話しました。

 

今日やった運動は、日常の動作に少しだけプラスアルファすることでできる、自然体を意識しました。普段の呼吸に、時々ストレッチを加えるようなことです。

 

自分の体重を支える大変さを実感してもらうために、腕立て伏せも入れました。「いつか介護される時が来た時に、この体重を動かさないといけない介護の人のことを考えましょうね」介護者への親切につながります。

 

桜の季節が終わり、ツツジが満開の春の一日でした。f:id:sakaname:20230416172132j:image
f:id:sakaname:20230416172137j:image

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#205 重曹のこと

数ヶ月前から重曹クエン酸を水に溶かして飲み始め、調子がいいので参考になるよう、まとめてみました。

 

重曹(炭酸水素ナトリウム)は、お店で手軽に買え、価格もそんなに高くないにもかかわらず、使い方を知っていると、日常生活でとても重宝します。

掃除に使えば、トイレや台所・食器をピカピカにします。水に溶かして飲んだり、お風呂に入れたり、体の不調を整えるのにも使えます。安価で入手しやすい重曹の沢山の活用法のうち、健康に関することを調べました。

風邪や胃酸過多、重金属中毒などの予防のために、口から摂取(飲む)してもいいですし、お風呂に入れることも可能です。重曹の健康効果(参考に)を紹介します。

 

*製薬会社の頭痛の種?医薬品としての重曹

重曹は、風邪、インフルエンザ、胃痛、放射線障害、化学物質や重金属の中毒、口腔衛生など数え切れないほどの用途に使われています。アメリカでは「アーム&ハマー」というブランドの重曹が広く流通しており、多くの高価な薬に取って代わり、多くの製薬会社の頭を悩ませて?いるようです。

 

重曹が人に利用されてきた歴史はとても古いですが、その医療効果をめぐって論争が起きたのは近年のことです。紀元前2000年以上前から伝わるエジプトの物語「議論する農民」には、炭酸水素ナトリウム、塩化物、炭酸ナトリウムの天然混合物である「ナトロン」を売る行商人が登場し、重曹の数百ある用途の1つとして、ミイラを作るために使われたことが記されています。

 

昭和の頃、縁日やお祭りの屋台でよく見かけた(今もあると思います)お菓子の「カルメ焼き」を作る時に、重曹を使って膨らませていましたが、そういった膨張剤としてパンなどに使われるようになってから、本格的に利用されるようになりました。アメリカで「アーム&ハマー」が発売されたのは1867年ですが、重曹は1775年頃からパックで販売されていました。薬局で重曹を始め、ヨウ素、カンナビジオール(大人と子供のてんかんを治療するために大麻から精製した化合物)などが販売されるようになってからは、家庭用常備薬の一つとして広く知られていきました。例えば、正確な免疫抑制治療が可能になった現在でも、重曹は乾癬の治療の第一選択となっています。過去の研究では、軽度から中等度の乾癬患者31名に重曹を含むお湯で入浴をさせ、その効果を観察したところ、重曹風呂は乾癬の不快感を和らげました。被験者は研究後も乾癬の治療に重曹を使い続けていたそうです。

 

重曹(炭酸水素ナトリウム)は、風邪、インフルエンザ、胃痛、放射線障害、化学物質や重金属の中毒、口腔衛生など数え切れないほどの用途に使われています。医薬品としての重曹の4つの効果をまとめてみました。

 

1.風邪とインフルエンザのための自然で無害な処方箋として

 

アーム&ハマーを製造するチャーチ&ドワイト社は1926年に発行したパンフレットの12ページにこう書いています:

「治療薬としてのアーム&ハマーの重曹の有効性は、著名な医師であるヴォルニー・S・チェイニーがチャーチ&ドワイト社に宛てた手紙で裏付けられています。『1918年から1919年にかけて、アメリカの公衆衛生局でインフルエンザ対策をしていたとき、あることに注目しました。重曹を生体内に投与した人はほとんど感染せず、感染した人も初期に重曹を投与すると、インフルエンザ症状が軽くなったというのです。それ以来、私は風邪やインフルエンザの患者さんに重曹を大量に投与して治療していますが、ほとんどの場合、36時間以内に症状が半減します。さらに、婦人会や保護者会が推進するずっと前から、風邪予防に家で重曹を使うことを提案していましたが、重曹を使った人はインフルエンザに感染せず、使っていない周りの人が感染したという多くの報告がありました』

 

風邪やインフルエンザに対する1925年当時のアーム&ハマーの推奨用量は以下の通りです。

 

1日目:コップ1杯の冷たい水に小さじ半分の重曹を溶かし、1日6回、2時間おきに飲みます。

 

2日目:コップ1杯の冷たい水に小さじ半分の重曹を溶かし、1日4回、2時間おきに飲みます。

 

3日目:朝と晩の1日2回、コップ1杯の冷たい水に小さじ半分の重曹を溶かして飲みます。

 

4日目以降:コップ1杯の冷水に小さじ半分の重曹を溶かし、1日1回朝、風邪が治るまで飲んでください。

 

この貴重な情報は、アーム&ハマーを製造している会社から提供されたもので、同社はアルミニウムを含まない重曹を製造しています。重曹は昔から治療薬として使われていたため、同社はこの医療情報を公開し続けているのです。

 

2.胃酸過多の改善として

 

アーム&ハマーの重曹を摂取する場合、最良の結果を得るために守るべきことがいくつかあります。『薬学・薬理学・治療学』という本には、重曹を投与した場合、その時の胃の内容物の状態によって、胃へのアルカリ性作用が異なることが明記されています。

 

・食べ物がすでに消化された安静状態であれば、重曹が粘液を溶かすだけで、あとは血液が重曹を吸収して自らのアルカリ度を高めることになるのです。

 

・消化段階であれば、胃液の分泌を抑え、塩酸の一部を中和し、中和に伴って腸内で発生する二酸化炭素を放出し、塩化ナトリウムとして体内に吸収されます。

 

・体内で発酵や「胃酸過多」が起こっている場合、重曹有機酸を中和し、時に閉じている幽門(胃と小腸の境目)を開き、鼓腸(腸内にガスが溜まった状態)を解消することができます。

 

・過度の胃酸過多や発酵が続く場合は、食事の1時間前に服用すると、食物を消化する準備ができます。食事の開始時にすでに体が異常な酸性またはアルカリ性になっている場合は、食後すぐに服用します(一般的な人は食後1時間半に服用すると良いでしょう)。

 

・就寝前に服用すると翌朝の胃酸を抑え、早朝に服用すると朝食前に胃酸と粘液を取り除くことができます。

 

重曹に関する多くの医学文献の中で、特に注目したいのは胃酸の問題です。重曹は、古くから胃痛を一時的に和らげるための制酸剤として使われており、必ずしもベストな方法とは言えませんが、即効性はあります。

 

米国食品医薬品局では、経口用の重曹を「GRAS(一般に安全であると認められる)」として分類しており、全米のスーパーマーケットで購入でき、パッケージには経口用と表示されています。一般的に安全性が高いとされている食品であり、使用時にはちょっと気を付けるだけで大丈夫です。

 

重曹は人体への安全性が高いため、乳幼児でも使用することができます。実際、フェンネル・しょうが・少量の重曹は、幼児の疝痛、胃痛、しゃっくり、ガス、歯の洗浄などのために、ヨーロッパの伝統的な薬の調合に、何世紀も前から使用されてきました。

 

3.放射線障害の低減

 

重曹(重炭酸塩)は、私たちの体内で深層的保護作用をもたらすとともに、緩衝作用や中和作用をもたらします。体が放射線を受けたときに、腎臓や他の組織を保護するために利用できる、とも言われています。今、世界の多くではウランや水銀を過剰に摂取している可能性があるので、重炭酸塩の重要性はさらに増しています。現在、世界では多くの原子力発電所が建設され稼働しています。古くは旧ソ連チェルノブイリ原発事故、近年の日本の福島第1原発事故による放射能漏れは、世界中に大きな影響を与えました。特に子どもは弱い存在であり、大人の保護が必要です。子供を持つ親御さんはこの点に注意する必要があります。

 

人体がウラン化学物質にさらされると、一連の腎臓障害が引き起こされることは科学的に証明されており、重曹の経口摂取には解毒・浄化作用があることが分かっています。実際、重金属や化学療法などの有害化学物質(低用量でも致死量となる)にも重炭酸塩が同じ効果を発揮します。

 

人類は第一次湾岸戦争劣化ウラン兵器を使い始め、アメリカは酸化ウランで世界を汚染しています。このことを証言する医師がどんどん増えてきています。半減期が数十億年と長いので、できるだけ早く腎臓からこれらの毒を排出させ、体を浄化するのが一番です。

 

クリングハルト(Klinghardt)博士は、体内の毒素の蓄積と心臓病の主な原因である炎症性感染症について、「有害金属は体内の細胞を傷つけ、攻撃的な微生物は重金属環境下でしばしば増殖します。ドイツのルートヴィヒ氏(Ludwig)、ヴォル氏(Voll)、そしてアメリカの大村氏(Omura)と私の研究により、微生物は体の中で最も有害金属に汚染されやすい場所を好んで選び、そこに住み着くことが明らかになりました。追跡不可能な方法で繁殖するため、体内の免疫システムで検出されず、そのため大きくなっています」と説明しています。

 

「体内の残留有害金属を診断・処理するためには、微生物の処理も考慮する必要があります」と提言しています。体内に重金属が残っている場所があれば、微生物が住み着いてしまい、抗生物質でもどうにもなりません。

 

では、重炭酸はどのような働きをするのでしょうか。重曹という重い炭酸塩は、汚れを取り除き、毒素を一掃してくれる門番のような存在です。この門番が体の組織を守り、アルカリ性の保護膜を残すことで、体の安全が保たれているのです。重曹は、医学的に言えば清掃員や警備員のようなもので、何十年も真面目に誠実に働いて、被曝したときに即座に助けてくれるのです。

 

重曹は非常に効果的なので、ニューメキシコ州ロスアラモス国立研究所のドン・ヨーク(Don York)氏は、重曹を使ってウランと結合させ、ウランで汚染された土壌を浄化しています。これは、重曹をウランと結合させることで、土壌からウランを分離させるものです。これまでヨーク氏は、この方法でウランに汚染された土壌サンプルを洗浄し、92%の回収率を達成しています。

 

4.歯の保護に

重曹を適量使って歯を磨くと、病原菌が形成する膜(バイオフィルム)や細菌膜に重曹が浸透するため、口の中を健康に保つことができます。バイオフィルム歯垢)は放置すると固形物(歯石)になり、歯を食いしばって歯医者で除去してもらうことになります。

 

重曹は、ショ糖を摂取することでできる歯垢を減らし酸を薄める作用があるため、虫歯の予防にもなります。重炭酸塩が歯垢の生成を抑制し、エナメル質へのカルシウム吸着力を高めることが研究により明らかにされています。

 

歯科治療における重炭酸塩の有効性から、1985年10月に「歯磨き粉への重曹の添加」に関する特許が米国で取得されました。

 

重曹は、口の中のpHを高め(弱アルカリ)、細菌による代謝性酸性の弊害を中和します。他の歯磨き粉に比べるとエナメル質や象牙質が削られにくくなっています。

重曹は歯を白くしますが、それだけではありません。口の中の健康を保つのに最適なため、歯磨き粉や洗浄剤として使用されることが多くなっています。pHを変化させ、人体への脅威となるバクテリアや菌類の繁殖を速やかに排除します。

 

女優のジュリア・ロバーツさんは、祖父から重曹を使った歯磨きの秘法を伝授され、健康な歯を手に入れたと言っています。

「私は重曹で歯磨きをしています。 私の祖父はいつも歯ブラシに重曹をたくさんつけていました。祖父は人生でたった一度だけ虫歯になったことがあります」とロバーツさんはこのように言っていました。

 

もっと納得のできる説明が欲しい方、調べてみて下さい。

以下、私が実際に使っているのがこちら↓↓

重曹

重曹

www.amazon.co.jp

参考まで。

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#204 呼吸-4

鼻呼吸看板

鼻呼吸看板

 持久系アスリートのパフォーマンス向上に役立ちそうな物質のひとつが、一酸化窒素です。かつて光化学スモッグの要因とされていた窒素酸化物は、大気汚染の代名詞のように扱われていました。排気ガス、公害のイメージが強いと思います。それが体内で適量産生することで、以下に掲げる働きをすることがわかっています。

<一酸化窒素の体内での役割・働き、そして影響を及ぼすもの>

血行の促進(毛細血管を広げる働き)・細胞に酸素を送り込むこと、
免疫機能、気分、性機能などは、体内の一酸化窒素の量と関わっています。

・気管の平滑筋を拡張する働き→気道や血管を拡張する。呼吸機能に有効。気管が広くなると運動時の酸素運搬能力が上がる。
・抗ウィルス・抗菌の働き→免疫機能に関わる。
・血圧の調整→高血圧予防
・恒常性(ホメオスタシス)の維持
・神経伝達
コレステロール値を下げる
・動脈の老化を防いで柔軟性を保つ→心臓発作、脳卒中の予防。動脈瘤の予防。


以上、体内でとても重要な働きをしています。

では、その一酸化窒素はどこからやってくるのでしょうか?

 

<体内で一酸化窒素がつくられる場所>
 まずは、鼻腔内(副鼻腔粘膜より分泌)。一酸化窒素は鼻呼吸によって副鼻腔で放出され、気道から肺に送られます。鼻呼吸するだけで一酸化窒素が口呼吸の6倍に!口呼吸だと鼻の奥にある一酸化窒素を素通りしてしまうため、一酸化窒素が健康に与える利点を全く生かすことができません。

 そして、全身に張り巡らされた血管内壁(全長10万kmにもなる)。血流を速めることで血管内皮細胞から放出されます。

 鼻呼吸して運動することが、体内での一酸化窒素の働きを高めるのに有効、ということがわかります。

 

 鼻から入った空気は、まず鼻甲介と呼ばれる紙を巻いたような形をした海綿状の骨を通過します。この骨の役割りは、入ってきた空気を規則正しい一定のパターンに整えること。鼻の内部は袋小路のようになっていて、弁と鼻甲介が入ってきた空気の向きと速さを調整し、細い動脈・静脈が張り巡らされたネットワークに、最大限の空気が触れるようにします。それと同時に鼻の粘膜にも最大限の空気が触れて、肺に送られる前に空気を温め、加湿と殺菌が行われます。(例えば外気温6℃の空気が鼻腔を通過すると、喉の奥に達するまでに30℃、さらに肺に達する頃には体温と同じ37℃になります)(粘膜によって大量の細菌やバクテリアが除去されます)


 鼻呼吸は口呼吸に比べ気道抵抗が約50%大きくなり、そのため呼吸量が減ります。その為排出される二酸化炭素も減り、血中の二酸化炭素が適正量に保たれ、細胞への酸素の放出量が約20%増えます。

 

 

<一酸化窒素の産生を増やす栄養素>
Ⅼ-アルギニンとL-シトルリン
L-アルギニンは成長ホルモン分泌を促進します。タンパク質合成を促す働き。
食品では大豆、マグロ、卵、ニンニクなどに多く含まれています。
L-シトルリンは血管をしなやかにして血流を促す働き。
食品ではスイカやメロンなどのウリ科の植物に多く含まれています。

 

鼻呼吸を取り入れつつ、食材のバリエーションを考えて、一酸化窒素の恩恵に与りましょう!さらに一酸化窒素を15倍放出させる方法が鼻歌とハミング。1日5分かそれ以上続けることが推奨されています。

特に難しく考えることなく、普段の呼吸に意識を向けるだけのことなので、お試しください!

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#203 呼吸-3

呼吸の続き

普段私たちが呼吸している「空気」の組成は以下の図の通り、窒素と酸素が大部分を占めています。

            空気の組成の図↓↓

空気の組成

空気の組成

目に見えない空気ですが、乾燥した空気1リットルの重さは0℃1気圧の時1.293グラム、1リットルで約1グラムです。1グラムというと軽く感じますが、これが垂直方向に数十km積み重なる(大気圏)ことで地表付近の空気には大きな重さ(圧力)がかかります。1気圧は1㎠あたりおよそ1㎏の圧力、1㎡あたりでは10トン、土砂満載のダンプカーが載っているような大きな力です。

自転車に乗っていると、この圧力の感じが良くわかります。単独走行とドラフティング走行では体力の消耗度がまるで違うので。

 

そんな空気を「呼吸」というかたちで体内に取り込んで、その中の酸素を有効に使うためには、二酸化炭素の働きが重要であるということを前回まとめました。

前回の呼吸の話で出てきた二酸化炭素の体内での役割、その中で血液のPH値を調整するというのがありました。血液のPH値は7.4辺り、弱アルカリ性に保たれているのですが、過呼吸(呼吸のし過ぎ)によって二酸化炭素を吐き出し過ぎると、血液のPH値が上昇し、アルカリ度が強くなります。逆に呼吸を遅くすると、二酸化炭素を体内に多くとどめておくことになり、血液のPH値は下がり酸性が強くなります。

 

過呼吸(呼吸のし過ぎ)によって血液のPH値が上昇しアルカリ度が強くなると、腎臓の緩衡作用が働いて炭酸水素塩としてオシッコに放出しPH値を保ちます。炭酸水素塩(重曹)が体を離れる際、マグネシウム・リン・カリウムなどのミネラル分を道ずれにします。長年に渡る呼吸過多が、腎臓の緩衡作用による必須ミネラル枯渇の要因になります。

恒常的なミネラル不足は、神経の不調をきたす・平滑筋の痙攣・細胞がエネルギーを効率よく産生できない・骨を弱める、などの弊害をもたらします。

 

また、細胞内のPH値はほぼ中性の7.0。細胞内で産生する有害代謝産物のほとんどは酸性のため、細胞内から細胞外への移行に、このPH値の差が有効に働きます。血液のPH値7.4を保ち、ずれるとそこへ戻ろうとする働き、これをを恒常性(ホメオスタシス)といいますが、人が健康に生きているとはこの恒常性が機能している状態、バランスがとれている状態といっても良いでしょう。(自律神経が健全に働いている状態)

血液のPH値に限らず、身体の状態を一定に保つこの恒常性のバランスが崩れた時、不健康になり体調不良を引き起こし、ずっと続くと「病」と言われるようになります。そうならないための一つのアプローチとして、普段の「呼吸」を考えてもらえたらと思います。

 

生きていく上で欠かせないもの、水と食料と空気。

アスリートに限らずですが「のどが渇く前に水分補給」とか「運動後30分以内にプロテイン」とか、よく話題に上るのは栄養のことや水のことが多く、それはそれでパフォーマンス向上の大切な要因と思います。が食料なしでも数日は生きられます。水だけでもやはり数日は生きられます。空気を絶たれたら数分が限度です。普段何気なくしている呼吸の大切さを再認識し、呼吸の仕方に目を向けてもらえればと思います。

 

次回は、鼻呼吸と一酸化窒素のことをまとめて紹介します。

続く

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#202 呼吸-2

持久系アスリートにとって最大酸素摂取量が向上することは、パフォーマンス向上に即繋がる重要事項。体内の毛細血管を増やすことと共に大切なことは、取り込んだ酸素の有効利用。そこでその根幹の呼吸に関して、おさらいしつつまとめてみました。

今回は「二酸化炭素」に関して。

新鮮な空気

新鮮な空気

酸素飽和度(ヘモグロビンと酸素の結合割合) 95%~99%
人の赤血球は95%~99%の酸素を含んでいる。赤血球中のヘモグロビンのうち酸素と結合しているヘモグロビンの割合を酸素飽和度で示す。血中の酸素は常に血液から細胞へと送られているので酸素飽和度は100%にはならない。仮に、酸素飽和度100%とは、酸素とヘモグロビンの結合が強すぎて、酸素を体内に送り込む力が弱まっていると考えられる状態。


 血液の仕事・・・酸素を必要なところ(臓器や筋肉)に送り届けること。


 二酸化炭素・・・食事によって摂取した脂肪や炭水化物が分解された結果、体内で生成される。組織や細胞で生成された二酸化炭素は血管を通って肺に送られ、余分な量が呼気として排出される。
血中の二酸化炭素濃度がある一定の値を超えると脳の受容体(延髄の腹側表面にある中枢化学受容野)が感知して、呼吸を通じて余分な二酸化炭素を体外に排出する。この脳の受容体が、血中の酸素と二酸化炭素の量、血液の酸性度(PH値)を監視調整している。


 体内での二酸化炭素の役割・・・①血中の酸素が体内の細胞に放出されるのを助ける。②気道と血管壁の平滑筋を拡張する。③血液のPH値を調整する。


排出されずに適量の二酸化炭素が肺の中に残っていることが大切になる。


 ボーア効果・・・デンマーク生理学者クリスティアン・ボーアは「血中の二酸化炭素の圧力は、体内の呼吸代謝において重要な役割を果たしている。適正な量の二酸化炭素を使えば、人間の肉体はより効果的に酸素を活用できるようになる」と言っている。血中の二酸化炭素の圧力が高まることで、ヘモグロビンが酸素を手放しやすくなり、体内でより効果的に酸素を活用できる。
呼吸過多になると大量の二酸化炭素が体外へ排出されるため、体内の二酸化炭素が極端に減り、結果体内で活用できる酸素の量も減ってしまう。


二酸化炭素の役割を十分活用するために、鼻呼吸をする。

<続く>

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#201 セオドア・ルーズベルト

これまでのレース結果とか、切り抜き新聞記事・掲載雑誌などなど、過去資料の整理をしつつ、不要なものの処分をしていたら、トランスオーストラリアフットレース中の応援メッセージコピーが出てきた。今ほど通信ネットワークが十分ではなかった頃(2001年)、パソコンから送られてきたメールメッセージは、リアルタイムで目を通すことなく、数日遅れでプリントアウトした紙を渡されて、初めて読むことになった。

 

そのうちの一つに、セオドア・ルーズベルト(第26代アメリカ合衆国大統領)のスピーチを引用したのがあったので紹介します。Jay Andersonさんからのメッセージです。

トランスオーストラリアフットレース:メールコメント

トランスオーストラリアフットレース:メールコメント

文面の下半分がルーズベルトのスピーチ。1910年4月23日、パリのソルボンヌ大学での講演。調べたら「アリーナの男」で訳文もありました。

TechCrunch: “The Man In The Arena” by  Michael Arrington: 12 October 2007
TechCrunch Japanese: “アリーナの男“: 13 October 2007

批判はどうでもよい。つまり人がどれだけ強く躓いたか、行動力のある辣腕の人にやらせたらどこがもっとうまくできたか、粗探しはどうでもよい。名誉はすべて、実際にアリーナに立つ男にある。その顔は汗と埃、血にまみれている。勇敢に戦い、失敗し、何度も何度もあと一歩で届かないことの繰り返しだ。そんな男の手に名誉はある。なぜなら失敗と弱点のないところに努力はないからだ。ところが常に完璧を目指して現場で戦う人、偉大な熱狂を知る人、偉大な献身を知る人、価値ある志のためなら自分の身を粉にして厭わない人…結局最後に勝利の高みを極めるのは彼らなのだ。最悪、失敗に終わっても少なくとも全力で挑戦しながらの敗北である。彼らの魂が眠る場所は、勝利も敗北も知らない冷たく臆病な魂と決して同じにはならない。

It is not the critic who counts; not the man who points out how the strong man stumbles, or where the doer of deeds could have done them better. The credit belongs to the man who is actually in the arena, whose face in marred by dust and sweat and blood; who strives valiantly; who errs, who comes short again and again, because there is no effort without error and shortcoming; but who does actually strive to do the deeds; who knows great enthusiasms, the great devotions; who spends himself in a worthy cause; who at the best knows in the end the triumph of high achievement, and who at the worst, if he fails, at least fails while daring greatly, so that his place shall never be with those cold and timid souls who neither know victory nor defeat.

心に残ることば:The Man in the Arenamaclalalaannex.wordpress.com

全文は以下から。

www.theodoreroosevelt.org

このメッセージは、オーストラリア横断マラソンでリタイヤになった時に送られてきたものです。当時はよく見ていなかったから、今回片づけていて初めて目にしたメールメッセージでした。ルーズベルトがどういう人物かは置いておいて、このスピーチは心に刺さりました。自分が走ることで、周りに多少なりとも良い影響を与えたのなら、価値のあることだと思いました。

まだまだ走り続けます!

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櫻井要のオーストラリア横断日記