sakaname’s blog

日頃のランニングやサイクリング、トレーニングをメインに、今読んでる本の事など綴ります。

#189 トランスオーストラリアフットレース:Day60

【オーストラリア横断日記】

 

2001年 3月6日(火)曇り・晴れ 

Orbostから10km~Cann Riverから15km

 Day60 

ステージ距離:78.9km/総距離:4007.4km タイム12:31:25 15位

 

この大会を通じて初の最下位(今走っている15人のランナー中、15位)

カットオフタイム(制限時間)との戦いになった。

昨日総合3位をかけて勝負し、60km以降歩かざるを得なくなったつけが出た。

朝起きた時から、右脚を付いて立ち上がるのが困難な状況。

どうにかして一度立ち上がっても、歩くのがやっとこさ。

昨日、勝負した結果なので悔いはないが、苦しい一日になった。

 

一帯は森の中の大変良いところなのに、歩くか、ゆっくりのジョグしか出来ず残念。

木材運搬の大型トラックが頻繫に通り、その度に路肩に避けるのに苦労する。

 

Cann Riverの町で、既にゴールしたランナー達が総出で応援してくれた。

また、ピートル、カビーカ、Big George達が近くまで様子を見に来てくれた。泣けてくる。

カットオフタイムには、どうにか間に合った。

遅くなったが、カレンの治療とGeorgeのマッサージ。

カレンが松葉杖を用意してくれた。杖がないと歩けない。

 

明日以降も苦しい戦いが続くが、あと残りの5日間、力の限り戦う。

こんな状況になるなんて思いもしなかった。

4000km超えたことに気づく。

オーストラリア大陸の東海岸、太平洋まであと少し

オーストラリア大陸東海岸、太平洋まであと少し

今日もフリーのアコモデーション、Cann Riverのハイスクール。

 

<続く>

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#188 トランスオーストラリアフットレース:Day59

【オーストラリア横断日記】

 

2001年 3月5日(月)曇り・晴れ 

Bruthen~Orbostから10km

 Day59 

ステージ距離:75.0km/総距離:3928.5km タイム7:37:29 

9位

 

腰の痛みがかなり軽くなり、バレオベルトせずに走り出した。

Big Georgeの気持ちのこもったマッサージが効いたみたい。

 

昨晩は蚊が多くてよく眠れなかった。

朝方かなり冷え込み、長袖トレーナーを着込むほど。

 

今日のステージが勝負どころと思い、気合を入れて走る。

10kmを1時間以内に通過。昨日より格段調子良く、徐々にペースを上げて行く。

1時間に11kmのペースまで上がり、このまま行けば6時間40分くらいでゴールできると、頑張る。

地図・Day59のコースは、写真の下の方

地図・Day59のコースは、写真の下の方

再び幹線道のA1HWYに出ると、ロードトレインとか大型車とのすれ違いが増え、その風圧がすごい。

大きな丘が繰り返しあったが、そこもまずまず走れた。Big Georgeを抜いて4位まで上がる。

しかし、60km過ぎに右脚の脛(スネ)の痛みが急に増して、まともに走れなくなった。遂に歩き出すが、それも辛い。骨まで痛みが突き刺す感じ。

歩いていると、Big Georgeが追いついてきて、少し止まってマッサージしてくれた。

 

次のエイドまで歩き、テーピングしたが、あまり変わらない。

痛む脚を引きずり、歩きと走りを交互に繰り返すが、歩く方が多くなる。

3人のランナーに抜かれ、残り5km。びっこ引きつつ、ゆっくり走る。

最後にBobbyにも抜かれた。

対向車が来ると、いつもは走りながら路肩に避けるのが、それすら困難で、立ち止まってやり過ごすしかない。

 

どうにかゴール地点まで辿り着けたが、骨にしみるような痛みは続く。

Georgeにもカビーカにもマッサージしてもらった。

 

今日もフリーのアコモデーションに泊まる。Orbostのハイスクールの体育館。

みんなと一緒にいるのが、安心になる。

キッチンがあり、何か作りたいところだが、その元気がない。

 

<続く>

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#187 トランスオーストラリアフットレース:Day58

【オーストラリア横断日記】

 

2001年 3月4日(日)曇り・晴れ 

Perry Bridge~Bairnsdale~Bruthen

 Day58 

ステージ距離:69.8km/総距離:3853.5km タイム7:26:25 

11位

 

スタート時、靄の中、ロングスリーブシャツで走る。

走り始めると案外暖かく、汗でべたべたになり、すぐに着替え。

終日調子に乗れないまま、我慢の走り。

腰痛と右脚のシンスプリント、それに体調自体が下降しているのが重なった。

今日のステージだけで、Dusanと約1時間半差がついた。

残りの1週間で3時間52分のアドバンテージを守れるか?

 

久々にフリーのアコモデーションに泊まることに。

Bruthenのコミュニティセンター内、芝生のグラウンド横のクラブハウス。

そこでカレンにマッサージしてもらう。

テレビ取材を受けるLittle George

テレビ取材を受けるLittle George

ABC放送のTV取材があった。でもそれを見る機会はないだろうな。

 

昨日泊ったMotelに、ビーチサンダルを忘れてきたみたい。由紀さんは、携帯電話忘れてきた。携帯電話を取りに行くついでに、サンダルも取ってきてもらった。

 

クラブハウスの前庭でBBQをやってくれて、晩ごはんはそれで賄う。

BBQの内容はとてもシンプルで、ソーセージとオニオンだけ。それをパンに挟む。

ようするにホットドッグ。

 

一緒に走っているランナー達が、みんな心配してくれる。

なぜか「Dusanに勝って欲しい」という感じ。

 

中でも、Big Georgeは特別な存在。腰のマッサージをしてくれた。

(この時の「氣」が乗った手の感触を忘れない)

お互いに通じ合う「何か」があった。それが回復に向かう大切な「何か」

 

*後に、自分が整体院をやるとは思ってもいなかったが、この出来事が今の仕事に生きている。

 

<続く>

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#186 トランスオーストラリアフットレース:Day57

【オーストラリア横断日記】

 

2001年 3月3日(土)曇り・霧・晴れ 

Rosedale(まで14kmの地点)~Sale~Perry Bridge

 Day57 

ステージ距離:75.2km/総距離:3783.7km タイム6:54:44 

5位

 

昨日までのトータル・リザルトをもらった。現在3位、4位のDusanとは5時間52分の差。

本日のステージで20分詰め寄られて、約5時間30分差。今日くらいの走りができれば十分守れる。

 

今朝も靄の中のスタート。ロングスリーブにバレオベルト着けて、昨日と同じスタイルで走り出す。

腰をかばいつつ、短いストライドで慎重に進む。そんなでも、さらに後方を走るランナーがいた。

明るくなる頃には、ジョグペースの走りができるようになり、昨日同様ちょっとずつペースを上げて行く。

何回か曲がり角を過ごし、路面の矢印と、カビーカ、ジョン、ブライアン達の指示を頼りに走る。

彼らは、他のランナーのサポートクルーではあるが、大会全体のスタッフ兼任といったところか。

由紀さんは、コースナビに関してはミスをすることがあり、他のスタッフがいてくれると頼りになる。

今朝のスタート地点行きも、道がわからなかったが、偶然見つけた他のチームの車に付いて行った。

 

レースは、Mihaly、Mickを抜いた後、トイレストップ。その間に2人に抜き返され、しばらく先行された。

でも、再び抜き返して5位でフィニッシュ。Perry Bridgeの標識がゴール地点。

 

コース途中にかなり古い橋があり、信号で片側通行になっていたが、おそらく重量制限のためだろう。

湖の脇を通り過ぎ、水辺にはブラックスワンペリカンがいた。

なんとなくアメリカの南部、アーカンソー州辺りの風景。

 

ゴール後、蚊がやたら多いのですぐに宿に移動する。

Saleにフリーの宿が確保されているが、オープンが18時なので、Stratfordの町のMotelに部屋をとった。

由紀さんはフリーの宿へ行くということで、シングル1部屋。

 

そのMotelでの出来事。

チェックインを済ませ、部屋の前に車を移動させようとバックした時に、Motel入り口の鉄柱に激突。リアウインドウのガラス全壊!

不幸中の幸いに、運転していた由紀さんに怪我はなかった。が、精神的ダメージは大きく泣くばかり。

僕も大人げなく、その時はイラっとしてムカついていた。(今思うと、慰めの言葉もかけられず、申し訳ない)

2人では手に負えない事件。(保険のことなど、自分たちの英語力では不安だった)

ブライアン(Mickのクルー)に連絡したら、丁度Saleへ向かう途中だったらしく、すぐに来てくれた。

Mickとブライアンの2人に手伝ってもらい、まず飛び散ったガラスの破片を集める。

同時にThrifty(レンタカー会社)のオフィスに電話してもらった。

Melbourneの営業所での車交換という話だったが、それより近くのSaleにもオフィスがあったので、そこへ行って車を交換。Saleの営業所には同じタイプのバンはなくて、4ドアのセダンを借りる。車がコンパクトになった分、荷物を減らして積み込む。車に関しては、コンパクトになっても特に問題なし。

 

由紀さんはずっと泣きっぱなし。

 

Mickとブライアンには助けられた。感謝しつつ一緒にディナー。

 

今日もカレンに診てもらった。

ここにきて右脚にシンスプリント発生。(これが疲労骨折だとは、この時は思ってもいなかった)

その日のステージを走り終えてクールダウン中

その日のステージを走り終えてクールダウン中

いろいろやっていたら22時になった。

 

<続く>

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#185 トランスオーストラリアフットレース:Day56

【オーストラリア横断日記】

 

2001年 3月2日(金)曇り・霧・晴れ 

Warragul~Moe~Rosedale(まで14kmの地点)

 Day56 

ステージ距離:76.6km/総距離:3708.5km タイム6:47:11 

5位

 

今日から、腰痛防止ベルト(バレオベルト)着用。

オーストラリア横断マラソン、腰痛ベルト着用 Day-56

オーストラリア横断マラソン、腰痛ベルト着用 Day-56

霧の中、一帯は牧場。時に砂利道あり、鉄道線路沿いの田舎道を走る。原子力発電所(Yallourn)のすぐ横を通った。

入りは最下位、ラストでMick抜いて5位。

 

霧が深く立ち込め、肌寒い。フランクショーターの長袖シャツを着てスタート。バレオベルト締めて。

昨日手に入れたMACH1.0のニューシューズを履いた。どの程度走れるか、不安でいっぱい。

 

朝起きた時は、腰痛が酷く、椅子から立ち上がるにしても、手で支えないと難しい状況。歩くのに、椅子の背もたれや壁づたいに、そうっとしか進めないほど。

朝食後、カレンからもらった痛み止め薬を2錠飲む。

 

そしてスタート。歩幅を狭くジョグ。昨日のスタート時よりは良い感じ。でも痛い。

みんなから1人取り残されてジョグ。3km走ったところで、German3人組の前に出られた。

痛み止め薬の効果か、1km/6分ペースくらいでは走れそうな感覚が戻る。

 

牧場の中の丘陵地帯を越え、砂利道に入ったところでBig George、Marks、Paulを抜いた。

そこでトイレストップ。競い合っているわけではないため、焦らずトイレストップ。

すっきりしてペースが上がり、1km/5分台に突入(多分)。

実際に走っている距離の提示がなく、正確なペースはわからないが、肌感覚は1km/5分台。

 

鉄道線路沿いの道になり、地形は変わるものの、霧は未だに晴れず。Little Georgeを抜く。さらに、Mihaly、Bobbyまで抜いてしまった。

今日は、エイドの時にいっさい歩かなかった。一度歩いてしまうと、そこからの走り出しが辛い(腰にくる)ため。ペースダウンのジョグで飲み物を摂る。

 

この体調で6番手まで上がれれば上出来と考えていたが、調子が上がってくると欲が出てきた。Dusanとのタイム差を気にするようになり、このステージのフィニッシュタイム目標を7時間以内に設定。

 

Moeの町を抜ける時、道に迷いタイムロス。少し戻って、コース誘導の矢印見つけて、コースに復帰。もう一カ所わかりにくいところがあったが、そこにはジョンがいてくれたので迷わずに済んだ。

 

走っていると、巨大な煙突がだんだんと近づいてきた。原子力発電所の煙突だ。

そんなに近くまで行けるのだろうか?すぐ横は牛の放牧地になっている。

珍しい風景なので写真に撮っておきたかったが、その余裕がない。

発電所のすぐ脇を通り抜け残り32km。人工的な建物は冷たい雰囲気を漂わせている。

 

アップダウンが続く丘陵地帯が終わり、Mickが視界に入る。追いかけて抜いた。

ここまで来たらDusanまで届きたいと頑張ったが、それは叶わず。

しかし、今日のような体調で5位まで上がれたのは大きい。明日以降に希望が持てる。

 

ゴール後、19kmのドライブ。Traralgonの町のキャラバンパーク、キャビン泊。

多くのランナーが泊っている、レーストラック施設にカレンを訪ねて行く。

その施設も良いところだったから、キャラバンパークに宿を取らなくても良かった。

カレンの治療で、だいぶ回復した感じ。一晩寝てどうなるかはわからないが。

その治療は、

①仰向けでお腹を押さえつつ左脚を動かす(足踏みの動き)

②うつ伏せでの上体そらしを腕のサポートで行う

③横向き寝でのお尻の押圧

④背中のマッサージ

こんなところ。腸腰筋の緩め、坐骨神経のケア、脊柱起立筋の緩めを中心に。

 

晩ごはんのデザートに食べたチョコレートムースがかなりくどかった。

 

ここ数日、曲がり角にコース誘導用の白い矢印が引かれるようになった。

ここにきてようやくって感じだが、とてもありがたい。

日本なら石灰の粉だと思うが、ここでは「小麦粉」ということがわかった。

今日ゴールの時に、Jessieが「今日は小麦粉を何kg使った」と嬉しそうに話していた。

「小麦粉」の表示を嬉しそうに示すJessie

「小麦粉」の表示を嬉しそうに示すJessie

<続く>

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#184 トランスオーストラリアフットレース:Day55

【オーストラリア横断日記】

 

2001年 3月1日(木) 晴れ 

Dandenong~Warragul

 Day55 

ステージ距離:66.8km/総距離:3631.9km タイム7:24:19 

9位

 

左足の着地・接地で脚の付け根から腰まで激痛が走る。ずっとドベ(最下位)で進む。

1km/8分ペース、半べそかいて。

 

まだうす暗い日の出前、明け方にかけては全く走れなかった。

普通に犬の散歩をしている人を抜くのも一苦労。

カットオフタイムを気にするような状態、半泣き(痛いのと、悔しさで)しながら、それでも走る。

こんな状態で、あと10日間も耐える自信がなく、リタイアすることを考えたが、とりあえず今日のステージはフィニッシュしようと、頑張る。

 

信号で何回か止まり、その都度、傍らの支柱にもたれかかって休む。

1時間に8kmのペースで3時間経過。プリンスHWYから離れ、田舎道になると交通量が減り、ちょっと走り易くなった。それと同時に腰の状態がちょっと良くなった。「走る」感覚になる。それまでは地を這うような感覚だった。ともかく1km/6分ほどのペースでジョグが出来るようになり、一安心。

 

すると前方にGerman3人組が見え、目標ができた。ここでトイレストップ。スッキリしてからGermanチームを追いかける。31kmあたりでその3人と、さらに一緒にいたPaulと合わせて4人をまとめて抜いた。まずは最下位脱出。

 

フラットなところでは、すり足走法が上手く使えた。1km/6分のペースを維持して走る。

 

Big Georgeに追いつき、抜いたのが36km地点。そこからだんだんと丘が多くなり、上りは良かったけれど、下りの時の足の接地で、腰の痛みが再発する。小さな集落を通った時にベンチに座って休んだ。その後、Little Georgeを抜いて9位まで上がった。45kmを過ぎ残り23km、今日のフィニッシュが近づくのを実感しつつ、一歩一歩進める。走りながら途中で決めた「目標タイム」7時間30分へ向けて、ペース維持、その目標が達成できそう。

 

大きな丘の坂の手前でMarcus発見、追いついてしばらくは一緒に走る。が、彼と一緒に走り始めてからすぐに、右脚側まで痛いところが広がって、付いて行くことが困難になった。離れて行く彼を見ながら、それでも見える範囲内では走り続けようと、必死に食い下がる。

 

Drouinの町を通り、ゴールまで残りの距離が一桁になり死力を尽くす。

ようやくWarragulの町に入り、ようやくゴール、出来た。

 

Dusanとは、今日約50分差だった。まだ頑張れば総合3位を死守出来る。

今朝がたはリタイアを考えていたくせに「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ってこういうことか。

 

夕方カレンに脚のケアをしてもらった。左脚の付け根をより入念に。

足の接地と椅子からの立ち上がり時の痛みは変わらない。

理学療法士カレンに治療を受ける

理学療法士カレンに治療を受ける

Andreのクルーのピートルが腰痛防止ベルト(バレオベルト)を買ってきてくれた。

「Mickも使っているから。お前も使ってみろ!」という感じで。

みんなの親切・サポート・手助けに応えるには、キャンベラまで走り切らねば。と思いながらも不安は消えない。

 

Warragulのキャラバンパークのキャビン泊。コオロギが鳴いている。

晩ごはん、ビッグマックとマックシェイク。

由紀さんはDandenongまで、シューズを取りに行ってくれている。

 

<続く>

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#183 トランスオーストラリアフットレース:Day54

【オーストラリア横断日記】

 

2001年 2月28日(水) 晴れ 

Melton~Keilor(Melbourneは車で通過)

 Day54 

ステージ距離:Competition区間 25.0km/総距離:3563.1km 

タイム 2:18:16 

10位

 

Competition区間25km、No Competition28km、それに地元ランナー達とのファンラン40kmという変則ステージ。走る前、Melbourneが地元のBryan Smithの奥さん、Janeと再会し抱擁。言葉はなかったが、それで良いと思う。Bryan Smithを思い出すと泣きそう。

 

3回の大きなターン(曲がり角)には矢印がつけてあった。

今日は距離が短いから、みんなスタート直後から飛び出して行った。

僕は、腰と左脚の付け根辺りの痛みで、ストライドは伸びず、ピッチも上がらず、状態は良くない。一番後ろになってしまった。

少ししてから、Karl-Heinz、Stefan、Helmutのドイツ3人組を抜いて、彼らの前で走る。

暗闇の中、痛みに耐えて走るが、1km/6分のペースがやっと。Little Georgeを追い越して10番手までは上がれたが、その前を行くPaulとBobbyに追いつけない。

 

日が出て辺りが明るくなり出すと、通勤の交通渋滞が始まり、車がどんどん増えてきた。1人で走るのが不安で、前を行くBobbyから離れないよう必死、1km/6分より速いペースに上げて走る。脚・腰の痛みはちっとも消えない。

Bobbyに釣られて交差点に進入したら、信号は赤に変わっていて、危うく車にぶつかるところだった。けたたましいクラクションで目が覚めた。自分のことは、自分で考えないといけない。確認を怠ってはいけない。

車に気を付けつつ、道の左側を走ったり、右側を走ったりしながら、やっとのことでゴール。

ゴール後、椅子に座ってコーヒーとクッキーのおやつタイム。くつろいでいたら、1km先まで歩いて行くというので、慌てて椅子を片付け、みんなに付いて行った。コーヒーカップ片手に持ちながら。

 

まだ28kmのNo Competitionのランがあると思い、ちょっとうんざり気分。しかし、その28kmが任意になり、走らなくてよくなった。その28kmはサイクリングロード、走りに行ったランナー達と、ここで終了したランナー達、様々。僕は、ここで終了組。

 

車に乗り、明日のスタート地点まで約50km移動。Melbourneの中心部を通り抜け(M1 Freeway)、Dandenongという町までのドライブ。Prince Mark Moter Innに宿泊。その近くの24hオープンのマクドナルドが明日のスタート地点。

 

宿の部屋に入り、シャワーも浴びずにベッドに横たわる。1時間ほど眠る。少し楽になったところで、シャワーを浴びてランチへ。

 

午後になり、Davidが来てくれた。自家製のビール(フレッシュでとても美味しかった)、大丸デパートで買ったお好み焼きの差し入れ、に感謝。

 

夕方5時頃、近所のショッピングモールのスポーツシューズ販売店に行った。

Davidがお店の人に、Brooksのシューズのことを話してくれた。

「この大会に出場するにあたり、Brooksとのスポンサー契約は5足のランニングシューズを提供する、ということだったのに、実際にはまだ1足しかもらえていないこと。あとトランスオーストラリアフットレースで現在3位のポジションであること。」などを話してくれた。

それでそのお店の人が、Brooksオフィスに電話してくれた。とりあえず、MACH1.0のサイズ11を1足手配、もらえることになった。明日、由紀さんが取りに来ることで、話がついて良かった。

スタートして54日目、ようやく2足目が手に入る。

 

夜7時半頃、David共々ディナーへ。ポーターステーキハウスで肉を食べる。

その後、カレンに腰の調子を診てもらう。マッサージと理学療法の組み合わせで、少し楽になった。明日も走った後に、また診てあげるから、来るようにと言ってくれた。

ステージ終了後、ウェアにサイン

ステージ終了後、ウェアにサイン

こんなボロボロの僕とは対照的に、Mick、Bobby、Little Georgeの3人は28kmのサイクリングロードと、さらに地元ランナーとの35kmを走り終え、ここのモーテルまでやって来た。素直に凄いと思う。

 

<続く>

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櫻井要のオーストラリア横断日記