【オーストラリア横断日記】
2001年 3月1日(木) 晴れ
Dandenong~Warragul
Day55
ステージ距離:66.8km/総距離:3631.9km タイム7:24:19
9位
左足の着地・接地で脚の付け根から腰まで激痛が走る。ずっとドベ(最下位)で進む。
1km/8分ペース、半べそかいて。
まだうす暗い日の出前、明け方にかけては全く走れなかった。
普通に犬の散歩をしている人を抜くのも一苦労。
カットオフタイムを気にするような状態、半泣き(痛いのと、悔しさで)しながら、それでも走る。
こんな状態で、あと10日間も耐える自信がなく、リタイアすることを考えたが、とりあえず今日のステージはフィニッシュしようと、頑張る。
信号で何回か止まり、その都度、傍らの支柱にもたれかかって休む。
1時間に8kmのペースで3時間経過。プリンスHWYから離れ、田舎道になると交通量が減り、ちょっと走り易くなった。それと同時に腰の状態がちょっと良くなった。「走る」感覚になる。それまでは地を這うような感覚だった。ともかく1km/6分ほどのペースでジョグが出来るようになり、一安心。
すると前方にGerman3人組が見え、目標ができた。ここでトイレストップ。スッキリしてからGermanチームを追いかける。31kmあたりでその3人と、さらに一緒にいたPaulと合わせて4人をまとめて抜いた。まずは最下位脱出。
フラットなところでは、すり足走法が上手く使えた。1km/6分のペースを維持して走る。
Big Georgeに追いつき、抜いたのが36km地点。そこからだんだんと丘が多くなり、上りは良かったけれど、下りの時の足の接地で、腰の痛みが再発する。小さな集落を通った時にベンチに座って休んだ。その後、Little Georgeを抜いて9位まで上がった。45kmを過ぎ残り23km、今日のフィニッシュが近づくのを実感しつつ、一歩一歩進める。走りながら途中で決めた「目標タイム」7時間30分へ向けて、ペース維持、その目標が達成できそう。
大きな丘の坂の手前でMarcus発見、追いついてしばらくは一緒に走る。が、彼と一緒に走り始めてからすぐに、右脚側まで痛いところが広がって、付いて行くことが困難になった。離れて行く彼を見ながら、それでも見える範囲内では走り続けようと、必死に食い下がる。
Drouinの町を通り、ゴールまで残りの距離が一桁になり死力を尽くす。
ようやくWarragulの町に入り、ようやくゴール、出来た。
Dusanとは、今日約50分差だった。まだ頑張れば総合3位を死守出来る。
今朝がたはリタイアを考えていたくせに「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ってこういうことか。
夕方カレンに脚のケアをしてもらった。左脚の付け根をより入念に。
足の接地と椅子からの立ち上がり時の痛みは変わらない。
Andreのクルーのピートルが腰痛防止ベルト(バレオベルト)を買ってきてくれた。
「Mickも使っているから。お前も使ってみろ!」という感じで。
みんなの親切・サポート・手助けに応えるには、キャンベラまで走り切らねば。と思いながらも不安は消えない。
Warragulのキャラバンパークのキャビン泊。コオロギが鳴いている。
晩ごはん、ビッグマックとマックシェイク。
由紀さんはDandenongまで、シューズを取りに行ってくれている。
<続く>