【オーストラリア横断日記】
2001年 3月2日(金)曇り・霧・晴れ
Warragul~Moe~Rosedale(まで14kmの地点)
Day56
ステージ距離:76.6km/総距離:3708.5km タイム6:47:11
5位
今日から、腰痛防止ベルト(バレオベルト)着用。
霧の中、一帯は牧場。時に砂利道あり、鉄道線路沿いの田舎道を走る。原子力発電所(Yallourn)のすぐ横を通った。
入りは最下位、ラストでMick抜いて5位。
霧が深く立ち込め、肌寒い。フランクショーターの長袖シャツを着てスタート。バレオベルト締めて。
昨日手に入れたMACH1.0のニューシューズを履いた。どの程度走れるか、不安でいっぱい。
朝起きた時は、腰痛が酷く、椅子から立ち上がるにしても、手で支えないと難しい状況。歩くのに、椅子の背もたれや壁づたいに、そうっとしか進めないほど。
朝食後、カレンからもらった痛み止め薬を2錠飲む。
そしてスタート。歩幅を狭くジョグ。昨日のスタート時よりは良い感じ。でも痛い。
みんなから1人取り残されてジョグ。3km走ったところで、German3人組の前に出られた。
痛み止め薬の効果か、1km/6分ペースくらいでは走れそうな感覚が戻る。
牧場の中の丘陵地帯を越え、砂利道に入ったところでBig George、Marks、Paulを抜いた。
そこでトイレストップ。競い合っているわけではないため、焦らずトイレストップ。
すっきりしてペースが上がり、1km/5分台に突入(多分)。
実際に走っている距離の提示がなく、正確なペースはわからないが、肌感覚は1km/5分台。
鉄道線路沿いの道になり、地形は変わるものの、霧は未だに晴れず。Little Georgeを抜く。さらに、Mihaly、Bobbyまで抜いてしまった。
今日は、エイドの時にいっさい歩かなかった。一度歩いてしまうと、そこからの走り出しが辛い(腰にくる)ため。ペースダウンのジョグで飲み物を摂る。
この体調で6番手まで上がれれば上出来と考えていたが、調子が上がってくると欲が出てきた。Dusanとのタイム差を気にするようになり、このステージのフィニッシュタイム目標を7時間以内に設定。
Moeの町を抜ける時、道に迷いタイムロス。少し戻って、コース誘導の矢印見つけて、コースに復帰。もう一カ所わかりにくいところがあったが、そこにはジョンがいてくれたので迷わずに済んだ。
走っていると、巨大な煙突がだんだんと近づいてきた。原子力発電所の煙突だ。
そんなに近くまで行けるのだろうか?すぐ横は牛の放牧地になっている。
珍しい風景なので写真に撮っておきたかったが、その余裕がない。
発電所のすぐ脇を通り抜け残り32km。人工的な建物は冷たい雰囲気を漂わせている。
アップダウンが続く丘陵地帯が終わり、Mickが視界に入る。追いかけて抜いた。
ここまで来たらDusanまで届きたいと頑張ったが、それは叶わず。
しかし、今日のような体調で5位まで上がれたのは大きい。明日以降に希望が持てる。
ゴール後、19kmのドライブ。Traralgonの町のキャラバンパーク、キャビン泊。
多くのランナーが泊っている、レーストラック施設にカレンを訪ねて行く。
その施設も良いところだったから、キャラバンパークに宿を取らなくても良かった。
カレンの治療で、だいぶ回復した感じ。一晩寝てどうなるかはわからないが。
その治療は、
①仰向けでお腹を押さえつつ左脚を動かす(足踏みの動き)
②うつ伏せでの上体そらしを腕のサポートで行う
③横向き寝でのお尻の押圧
④背中のマッサージ
こんなところ。腸腰筋の緩め、坐骨神経のケア、脊柱起立筋の緩めを中心に。
晩ごはんのデザートに食べたチョコレートムースがかなりくどかった。
ここ数日、曲がり角にコース誘導用の白い矢印が引かれるようになった。
ここにきてようやくって感じだが、とてもありがたい。
日本なら石灰の粉だと思うが、ここでは「小麦粉」ということがわかった。
今日ゴールの時に、Jessieが「今日は小麦粉を何kg使った」と嬉しそうに話していた。
<続く>