【オーストラリア横断日記】
2001年 3月7日(水)曇り・晴れ
Cann Riverから15km~Edenまで15kmくらい
Day61
ステージ距離:80.0km?/総距離:4087.4km
タイム13:40:?(誤って消去) 15位
記録を取るどころではなく、距離も?(80kmより長い)タイムも?消去してしまう。
スタートから45kmくらいまでは、昨日より良い感じで進む。歩くよりも、ジョグ中心で行けた。
朝起きた時は、右脚を床に着くのすら苦しかったのに。
1時間に7km弱、5kmを43分くらいかけて順調に進む。
森の中の静かな道、ジョージア州を思い出した。レース終盤というロケーションも同じ。明け方、犬かディンゴか、獣の遠吠えがこだまする深遠な森。
Genowaの町を過ぎて、上り坂のピーク辺りから、急に右膝がカクっとなって力が入らない。歩くのもできなくなった。道端にあった手ごろな木を杖にして、それを支えに前進する。スタートから約7時間経過していた。
*偶然道端にあった木の枝が、杖に丁度いい形だった。持ち手(握り)のところが手にしっくりくるし、その長さが僕の背丈にピッタリ、この時「神」の存在を確信した。そして身近に感じた。
(写真参照)
由紀さんが状態を見かねて、「5分休みましょう」と言ってくれた。
これまで走ることに関しては、ほぼ自分のペースに任せてくれていたが、よっぽど苦しそうに見えたんだと思う。少し先のレストエリアまで粘って、休憩した。
そこは、ニューサウスウェールズ州(NSW)とヴィクトリア州(VIC)の州境。
椅子に座って、アイシング。ミートパイのランチ。痛み止めの薬を飲んで、杖を頼りに出発。一度止まってしまうと、そこから動き出すのが苦痛で、しばらくは激痛に耐えながらちょっとずつ動く。
今日のステージ後半35kmは、杖を支えにほぼ歩き。
フィニッシュ地点が近づいて、ブライアン、ドン、カビーカ、ジェシー、ジョンに助けられゴール。暗くなりつつあるゴールにたどり着けた。
座ってる左からジェシー、僕そしてカビーカ
その後、右脚(膝から下)を動かすこともできず。
ジェシーに抱きかかえられて、カレンのところへ治療に向かう。
脛の骨の異常みたい。
EdenのMotelに泊まる。チャイニーズレストランのテイクアウトをかき込んで寝る。
<続く>