#211 レースアクロスアメリカ再考-4
普段の食事とレース中の食事に関して。
RAAM(アメリカ大陸横断自転車レース)の時にどんな物をどれだけ食べていたかの栄養分析を、日本女子大学の栄養科の先生にお願いして調べてもらいました。カロリーベースでいうと7,000~11,000kcal/日、レース前半は糖質からが約80%、終盤になると65%くらいに下がります。その分脂質からエネルギーを得ていました。
タンパク質の比率は12~15%辺りで期間中の変化はあまりなかったです。
実際の主要な飲食物としては、リキッドフード(液体の栄養補給物)のメーカーから商品提供を受けていたので、当初はこれをベースに計画しました。
栄養バランスが良く、これだけでいければいいと思いますが、フレーバーがチョコレートもしくはバニラ、要は甘い。一日くらいなら平気でも数日続くと飽きます。これだけで1週間耐えれるなら、RAAM優勝できるでしょう!ということで私の場合は、あくまで補助食品としての位置付けになりました。
エネルギー補給とは別に、塩と水は必須です。体調管理に直結するので。
栄養補給は細かく分析して計画的にやれれば良いと思いますが、「食事」と考えると、ただ単に栄養補給とは言えない部分があります。人は機械ではないので、味覚とか嗜好もかなり重要になります。
大学の先生に栄養分析してもらってアドバイスもいただきましたが、私の場合、自然に任せるのが一番という結論に至ります。
イメージとしては、「ハイブリッド」な感じです。(本来のハイブリッドの意味とは違うと思いますが)
必要な栄養素を選んで「内側」に取り入れるのではなく、「美味しそう」とか「食べたいな」と思った物を「内側」に取り入れて、その「食べ物」を効率よく使える体環境を作る、といった感じ。
カロリー計算して運動量調べて、メニューを作成という一般的な流れは、自分には合わない。「いただきます」と言って食べれるものから「力」を分けてもらい、それを活動に換えていく。そんなイメージなので、あまりに加工され過ぎているものは「食べ物」の範疇に入らないから、少なくなりました。けれどゼロではないです。極端すぎは逆にキャパシティーを狭めます。
レース中に、サポートクルーがいろいろな物を調理してくれました。その全てが力になり、前進するのに役に立ったと感じます。
RAAM完走のポイントは、「食べて」「少し寝て」「ひたすらペダルを漕ぐ」当たり前っていえばそれまでですけれど。
RAAMに限らずエンデューロ競技はみんな一緒ですね。
ということで普段から肉はガンガン食べています。