小学4年の夏休みに、伊豆七島の八丈島に行きました。母の大学時代の仲の良かった同級生と、毎年夏休みに家族絡みで旅行に出かけるのが、恒例となっていて、常に4家族が行動を共にしていました。その年は、八丈島に赴任していた1家族を訪ねるかたちで、旅行が組まれたのです。生まれて初めて飛行機に乗ったのがこの時。全日空のプロペラ機(YS9?)です。行きは飛行機、帰りは船で、結構長い時間乗船していました。
八丈島では、牛の乳搾りやら、採りたてのウニを殻を割って食べるやら、パッションフルーツのジュースを飲むやら、初めての体験が沢山有り、楽しめました。海の透明度が高いのにも、びっくりです。それまで、砂浜のビーチでの海水浴しかしてなかったから、海水が濁っていないのが新鮮だったのでしょう。
何より、帰りの船での光景が、おそらく一生を左右するほどのことになるとは、思ってもみませんでしたが。
それは、ただの船内アナウンスでした。「左手前方に御蔵島が見えます」というだけの。
それまで船酔いを警戒して、ひたすら船内で寝ていたのに、そのアナウンスにつられてデッキに上がります。
そこで見た御蔵島の風景が、何故か衝撃でした。周囲の絶壁の上に、緑の山が乗っかっていて、その隙間から海に直接滝が流れ落ちていました。今でも鮮明に覚えています。理由は、わかりませんが、その存在感に圧倒されました。
その後、うちに帰ってから、この「御蔵島」についていろいろ調べて行きました。そして、次の夏休みに一人で行く計画を立て始めました。
この話しは、続きます。