1997年6月21日は夏至。その日に合わせて600kmのレースが行われました。場所はアラスカ、アンカレッジからフェアバンクスまで。太陽が沈まぬ中、自転車の長距離個人タイムトライアルレース。
Mt.マッキンリーの麓、トルキートナを通ります。ここはマッキンリーに登る登山者のベースになっていて、レース後に1泊した宿には、植村直己さんの捜索隊(明治大学山岳部)の写真が飾ってありました。単独で登り行方不明になった植村さんは冒険家として映画にもなりました。
レースは1分おきにスタートするタイムトライアルで、前々日のミーティングの時にくじ引きでスタート順を決めました。僕は11番目のスタート。1番目のスタートが4時で、朝は2時半に起床。その時刻でも薄っすら明るい。B&Bのオーナーの奥さんが日本人のつるえさんという方で、朝、おにぎりを作ってくれて大助かり。
レースは、途中風有り、雨有りの天候変化が激しかったです。ただずっと明るいから、眠くなってもガム噛んだりしてると、眠気から覚めるので、その点では走り易かったです。前半からハイペースで乗ったため膝周りが痛くなりました。
後輪にはスギノテンションディスク↓↓
アマンダのコンポジットホイールを使う予定で持って行きましたが、輸送中に変な力がかかったようで、横ブレが酷すぎて使い物にならなくなり、予備のつもりのテンションディスクを最初から使うことになりました。このホイールも400km地点でニップルがとぶアクシデント。遠征中はいろいろアクシデントがあります。前輪はヒッコリー製の木リムにクレメンのパリ・ルーベを装着、空気圧6でばっちりです。
補給食の内訳、ドリンク系がエネルギーチャージ(ザバス)大ボトルx3・小ボトルx1、固形物系がエナジーエクスプレス5個・パーフェクトバー5本・バナナ2本・ピーチ3個・塩羊羹8個・その他です。フィニッシュ後、ピザが有ってそれを食べまくりました。
通過ラップ:100km2時間53分7秒
200km5時間48分8秒(2時間55分1秒)
300km9時間13分29秒(3時間25分21秒)
400km13時間6分40秒(3時間53分11秒)
500km16時間40分9秒(3時間33分29秒)
600km20時間53分54秒(4時間13分45秒)
後半だいぶ落ちたけれど、2位。1位はジョージ・トーマス、彼とは1994年のファーナスクリーク508の時からのライバル。1995年のRAAMをルーキーとして一緒に走っている。今回も勝てなくて残念。(この後2019年、尾澤千恵子さんのRAAM出場にあたりサポートクルーで再びアメリカへ行った、そのゴール地点でジョージ・トーマスと再会。彼はRAAMのコメンテーターをしていました。すっかり太ってしまい、時の流れを感じました)
1997年のRAAMへ向けて、最終調整を兼ねての参戦、良いシミュレーションになりました。