渋谷の仁愛病院で生まれてから、高校を卒業するまで、ほぼその渋谷に住んでいました。3歳か4歳頃、一時横浜近郊の希望が丘というところに引っ越して、幼稚園時代は神奈川県民でした。幼稚園ですが、通っていたのは「めぐみ幼児園」多分キリスト教系だったと思います。幼稚園は幼稚な子供が行くところだから、幼児だった僕には幼児園が相性良かったです。希望が丘には相鉄(相模鉄道)の駅がありまして、付近は新興住宅地でした。その宅地造成地には、まだ空き地が多く残り、遊ぶにはもってこいの環境でした。田んぼとか、肥溜めとか、原っぱが残っていて、とても良い所でした。小学校に入学する直前に渋谷に戻ります。
その渋谷の家、裏にお屋敷(なんとかさん・名前が思い出せない)があり、その家との境の壁はコンクリートで、そこに蔦が茂っていました。僕の家から窓越しに、その生い茂った蔦が青々と見えていました。ある時、その蔦の中に奇妙な虫が蠢いているのを見つけ、それがかなりインパクトのある姿だったので、今でも鮮明に覚えています。それが、これ↓↓
この目(実際は擬態で、これは目ではなく模様)と目が合ってしまって、しかもこっちを見つめつつ(目ではないけれど)頭を振り振り、蠢いていて「何なんだ、この生き物は」と気持ち悪かったけれど、昆虫図鑑で調べました。そうしたら「ビロードスズメ」という蛾の幼虫であることがわかりました。
こういった強いインパクトは、記憶に深く刻まれるということが良くわかりました。
このような「擬態」とか「変態」とか、昆虫の能力は計り知れないものを感じさせます。子供の頃の昆虫好きは、こういった超能力的なところにひかれたのだと思います。