sakaname’s blog

日頃のランニングやサイクリング、トレーニングをメインに、今読んでる本の事など綴ります。

#61 ノスタルジー その1

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少年時代の並木橋界隈の図・かなり大雑把

渋谷区渋谷3丁目の櫻井家周辺の地図。東西南北は不明、明治通りのすぐ脇に住んでいました。図の下方に渋谷駅があります。

 

小学校に上がってすぐの頃は、明治通り路面電車チンチン電車)が走っていて、たまに乗っていました。降りる時に、側らの紐を引っ張ると「ちんちん」ってなって降車の合図を車掌さんに送ったので、チンチン電車と呼んでいた(多分)と思います。

それもいつしかバスになり、路面電車は消滅。

明治通りの歩道は、40cm角の敷石(ブロックのプレート)が敷き詰めれていました。が、70年代の学生運動が活発な頃、過激なデモ隊がそのブロックを砕いて投石(対機動隊向け)に使うという理由で、アスファルト舗装になりました。実際、よく明治通りでデモ隊を見ました。「あんぽはんたい」と叫びながら行進して行く、赤いヘルメットに口元をタオルで覆った、学生たちの群れ。「あんぽ」って何だ?と思いつつ、小学生の僕のまわりには、「あんぽはんたい」の真似をする、同級生もいました。

丁度、寺山修司天井桟敷が近くにあり、アングラのけったいな若い人もよく見かけました。「書を捨てよ!町へ出よう」という寺山の言葉を知ったのは、だいぶ後のことです。こんな子供時代を送ったがために、大学生はバカだと思ってしまい、大学には行きませんでした。今にしてみれば、何事も一番吸収できる年代に勉強しなかったのは、残念ですが。

 

図の中の洋食「くろんぼ」、場外馬券売り場へ行く道の曲がり角にありました。外に向けた換気扇のダクトから、真っ黒な油がべったりと滴り落ちていて、その油の受けに、業務用の油か何かの一斗缶が置いてありました。そこの名物と言ってよいのが豚カツです。ただの豚カツじゃあなくて、豚肉に切れ目を入れて、その隙間に玉ねぎと人参と何かキノコを炒めた具材を詰めて揚げたものです。つい最近、「くろんぼ」がまだやっていたら、その「野菜詰め豚カツ」を食べようと、訪ねてみましたが、お店はなくなっていました。ネット検索で探してみましたが、既に消滅したようです。かつての味を思い出して、自分で創作してみます。

 

もう一軒、明治通りを挟んで向かい側の「どさん子らーめん」ここは味噌ラーメンが定番でいつも賑わっていました。あと餃子が美味しい。その餃子の付けダレが味噌ダレで、合わせ味噌・酢・一味唐辛子・ごま油に加えて「企業秘密」の何かを、既に調合したものが、カウンターに置いてありました。ここは餃子の持ち帰りも出来たので、母の仕事が忙しい時には、晩ごはん用に買っていました。味噌ダレを付けてくれるのが嬉しかった。

 

商店街というほどの規模ではないものの、生活に必要なものは、近所で全て賄えた時代のお話でした。並木橋にあったお豆腐さん、鍋を持って買いに行ってた時代です。

 

続きは、また。

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櫻井要のオーストラリア横断日記